[用語解説]

- 慣性 -
物体は外から力を加えない限り静止または等速運動を続ける。これを慣性の法則という。
地上では接地摩擦、空気中では空気抵抗等の力を受けることによって、物体は徐々に停止するが、宇宙空間ではそれらがほとんどゼロに近いため、一度動き出した物体はほとんど止まることはない。
前進コマンドによって艦を加速すると、逆噴射を行って加速された速度を打ち消さない限り、放っておけば艦はどこまででも勝手に飛んでいく。

- 重力加速度 -
2つの物質の間には必ず万有引力が働く。2つの物質の質量をM及びm、その間の距離をRとすると、万有引力Fは
F = GMm/R^2
であり距離の2乗に反比例する。Gは万有引力係数という定数である。
一方、質量mの物体が力Fを受けると発生する加速度aは
F = ma
である。つまり、ある物体が質量Mの物体から受ける引力によって生じる加速度aは
a = GM/R^2
となりその質量と関係なく距離に依存する。
このゲームではバーナード星によって艦船、レールキャノン、ミサイルが受ける重力加速度をGM=500000として計算している。重力加速度は加速度であり、しかも距離の2乗に反比例している為、一度落下し始めるとかなりの加速を行わなければ、墜落を阻止することはできない。

- 遠心力 -
自艦が加速している状態で、静止している敵艦を索敵すると、一見敵艦が加速しているように見える。これを慣性の法則に乗っ取って考えれば、敵艦に何らかの力が働いたと見ることができる。この見かけ上の力を慣性力という。これはあくまで見かけ上であり、バーナード星から見れば自艦に力が加わっているだけのことである。
ところで、バーナード星の周囲を円運動している艦船にも、重力と同じだけの見かけ上の力が反対方向に働いている。これが遠心力である。艦の質量m、速度v、円の中心から距離rとすると、遠心力Fは
F = mv^2/r
である。これが重力と釣り合っているということは
GMm/r^2 = mv^2/r
となり、バーナード星の中心から距離rの位置を前進、逆噴射なしで円運動し続けるには
v = √(GM/r)
の速度で円周方向へ移動し続ければ良い。

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